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ヤノマミ

ヤノマミ

国分 拓 / 日本放送出版協会

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私が読んだ本(9)
 ヤノマミとはブラジルとベネズエラに跨がる森に生きる先住民のことで、この本はNHKのドキュメンタリー番組のため、ディレクターがカメラマンと共に彼らと150日間同居し、それを本にまとめた物である。私もNHKスペシャルでその番組を見ていたので、もっとくわしく知りたいと思って読んだ。
 著者とカメラマンはワトリキという167人が共同生活をしている集落で、彼らに付いて森へ狩りに行ったり、1ヶ月に及ぶ祭りを見たりして生活した。彼らは見た目も裸族なんだけれど、色んな点で隠す物がない人達だった。豊かな森から必要なだけの食料を得て、「アハフー、アハフー」と笑って暮らしていた。
 しかし、ヤノマミは決してユートピアで暮らしているわけではなかった。「森で産まれ、森を食べ、森に食べられる」とあったように産まれた子を母の判断で精霊として天へ返すことがある。それについては著者も「言葉にすると軽く感じてしまう。」と書いていたし、我々の社会の尺度では計れないかなり重いテーマで、ちょっと感想も難しい。ひとつ私が思うのはヤノマミが森の一部として生活している証なのではないか。つまり、森から命の恵みを得ているのだから、森へも命を返しているということではないだろうか。
# by ishigamet | 2010-07-28 13:39 | 読書

10年7月木曽岬干拓野鳥生息調査

7月19日(月)
 今回の木曽岬干拓野鳥生息調査は私は初めての?地点であった。ここはハンティングの様子などがよく見える所だと聞いていた。しかし、今回はチュウヒは2回(高く旋回しているのを1回、木に留まっていたのを1回)見ただけだった。他の猛禽も全く見なかった。

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 ?地点からの展望。暑かったけれどいい風も吹いていた。
 
 前日のチュウヒサミットで講演された方々が木曽岬干拓地を視察に来られた。そして調査終了後、弥富野鳥園で座談会が開かれた。主にイギリスから来られたシニアマネージャーの方に対する質問だったが、チュウヒと木曽岬干拓地保全のための活発な論議がなされた。
 
# by ishigamet | 2010-07-20 13:49 | 木曽岬干拓野鳥生息調査

チュウヒサミット2010

7月18日(日)
 「チュウヒサミット2010」が名古屋国際会議場で開かれた。私は毎月、木曽岬干拓野鳥生息調査に参加している関係で当日のお手伝いも頼まれていたので参加した。
 講演は野鳥の会の方に始まって、NHKの自然番組のカメラマンの方、秋田県大潟村の村長さん、それとイギリスからミンズミア自然保護区シニアマネージャーの方、青森県仏沼、北海道勇払原野で調査されている方々など各地から集まって行われた。
 午前中には座席が足らず、そのため昼休み中に机を減らして椅子を増やしたほどで、会場は満席、参加者は169名とのことだった。チュウヒに関心を持って人が集まっていることに価値がある、と司会の方が言っておられたがその点では大成功だったと言えるだろう。
 最後にチュウヒとその生息環境を守るための提言が読み上げられて閉会となった。
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# by ishigamet | 2010-07-20 13:31 | 行催事

22年7月土俵祭り

7月10日(土)
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 明日から大相撲名古屋場所が始まる。前日の今日は午前10時から土俵祭りが行われた。
 私が土俵祭りを見るのは2回目。2年前にも見て、このブログにも載せている。
 大相撲は不祥事が続いて、前売り券も払い戻しされるなど芳しくないのだが、今回は出場する関取と親方が全員参列するとあって一般の見学者が前より多いように思えた。
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 前と違ったのはひととおり儀式が終わった後、理事長代行の挨拶があり、参列者全員が土俵に向かって礼をしたことだった。
 何がどうあろうと土俵は変わらずそこにあったし、この人達はこの土俵で集中するしかないんだなと思った。
# by ishigamet | 2010-07-10 14:46 | 行催事

アフターデイズ

アフター・デイズ [DVD]

クリストファー・デドリック / ビデオメーカー

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 このDVDは「自然はそんなにヤワじゃない」(花里孝幸著)という本の中で紹介されていて、面白そうだと思っていた。レンタルビデオ屋を見ていたら、パニック映画の棚にあったのでさっそく借りて来て見た。
 もし、この地球上から人類が一人もいなくなったら地球はどうなるか、という思考実験だとのこと。
 まず都市機能が麻痺し、原発や工場から放射能や有毒ガスが漏れだし、拡散する。しかしそれも30年足らずで地下へしみ込んでしまう。120年でビルは瓦礫となり、200年で巨大ダムも崩壊、人類の痕跡はほとんどなくなってしまう。都市は森になる。
 人類は1万年かけて今の文明を築いてきたが、自然は500年で元に戻してしまうと言う。つまり地球の45億年という歴史から見ると、人が築いた物など砂上の楼閣にすぎないのではないか、と思えた。
 環境保全は大切だけれども、それは地球のためというより我ら人間のために必要なのだろう。
 淡々としたナレーションで進むが、最後の言葉が印象的だった。
# by ishigamet | 2010-07-04 16:33 | 映画